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フリーランスの場合の保険おすすめは?社会保険・個人型医療保険の賢い選び方

2025/07/12

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フリーランスの場合の保険おすすめは?社会保険・個人型医療保険の賢い選び方

フリーランスが安心して働き続けるために、本当におすすめできる保険の選び方と、社会保険・医療保険・生命保険の違いや賢い加入方法が分かります。この記事を読めば、コストを抑えつつ将来のリスクに適切に備えるポイントや具体的な人気保険商品も分かり、納得した契約ができるようになります。

1. フリーランスが保険を選ぶ前に知っておきたいこと

1.1 フリーランスと会社員の保険制度の違い

フリーランスとして働く場合、会社員時代と比較して最も大きな違いは公的な社会保障の範囲や手厚さが異なることです。会社員は健康保険や厚生年金などの会社単位で運営される保険に加入していますが、フリーランスは国民健康保険や国民年金など、個人単位で管理・納付する必要があります

また、会社員のような傷病手当金や出産手当金などの手厚い給付や、会社の福利厚生制度による保障は基本的にありません。そのため、自分自身で必要な保障を選び、備えておくことが非常に重要です。特に、収入が不安定になりやすいフリーランスの場合、病気やケガで働けなくなったときの経済的リスクは大きくなります。

1.2 将来のリスクと保障の必要性について

フリーランスとして活動する場合、病気やケガ、入院といった突発的なリスクに自分ひとりで備えなくてはなりません。また、長期間働けなくなったときの生活費の確保や、家族のための保障も大切です。

近年、医療費の自己負担額や入院費用が増加傾向にあり、さらに老後資金に関する不安も高まっています。フリーランスの方は、「自分と家族に必要な保障」と「支払える保険料」のバランスをしっかり検討することが不可欠です。

また、公的保険のカバー範囲と、そこからはみ出す部分についてしっかり理解し、不足分を民間保険などで補うことが、安定したフリーランス生活を送るためのカギとなります。

さらに、金融庁 保険の基礎知識など、公的機関が発信する正確な情報も参考にして、保険に関する知識を身につけておくことが大切です。

2. フリーランスが加入できる社会保険の種類

2.1 国民健康保険の特徴と加入方法

フリーランスになると、会社員時代に加入していた健康保険(協会けんぽや健康保険組合)から離脱し、「国民健康保険」に切り替える必要があります。国民健康保険は市区町村が運営する公的医療保険で、全国の住民が平等に医療サービスを受けられる仕組みです。扶養制度がないため、家族がいればそれぞれが被保険者として加入しなければなりません。

月ごとの保険料は前年の所得に応じて決まります。また、出産育児一時金や高額療養費、傷病手当金(一部自治体のみ)など、会社員の健康保険と共通する給付もありますが、傷病手当金や出産手当金が原則として受けられないことには注意が必要です。

加入方法は居住地の市区町村役場(区役所など)での手続きとなり、会社を退職した日から14日以内に手続きを行う必要があります。必要な書類や手続きの流れは、各自治体公式HPで確認しましょう。

2.2 国民年金について知っておくべきポイント

フリーランスは「国民年金」に必ず加入します。20歳以上60歳未満の日本国内在住者は、職業にかかわらず原則全員が国民年金第1号被保険者です。会社員時代は厚生年金に加入していましたが、独立するとその適用外となります。

国民年金は将来の老齢基礎年金の基準となり、2024年度の保険料は月額16,980円(日本年金機構「国民年金保険料額について」)です。所得が少ない場合や一定の要件を満たす場合に保険料免除・猶予制度を利用できるほか、付加年金を任意で上乗せする方法もあります。

国民年金だけでは老後資金を十分に確保できないため、私的年金や積立制度の活用も重要です。

2.3 小規模企業共済・国民年金基金の概要とメリット

フリーランスが公的年金を補強する手段として人気が高いのが「小規模企業共済」と「国民年金基金」です。

小規模企業共済は、中小企業の経営者や個人事業主、フリーランスが退職金を自分で積み立てられる制度です。毎月1,000円~7万円の範囲で掛金を設定でき、全額所得控除の対象となるため、節税効果も見込めます。共済金の受け取り方法も選べ、生計の安定に役立ちます(中小機構「小規模企業共済制度」)。

国民年金基金は、国民年金を補う目的の公的な年金制度です。自分の将来年金額を増やしたい場合に毎月掛金を積み立てることで、老後の年金受給額を増やすことができます。掛金も社会保険料控除として全額所得控除になるため、節税にもつながります。将来設計に合わせてプランが選べ、長期的な生活設計の基盤として活用されています(国民年金基金連合会公式サイト)。

このようにフリーランスは公的な社会保険にきちんと加入しつつ、自助努力による資産形成や将来設計も同時に進めることが重要です

3. 民間の医療保険・生命保険の賢い選び方

3.1 医療保険は必要か、選び方のポイント

フリーランスにとって、病気やケガによる収入減への備えとして医療保険は重要な役割を果たします。会社員と異なり、傷病手当金といった手厚い補償が国民健康保険にはないため、入院や手術による出費をカバーする民間の医療保険への加入を検討する価値があります。医療保険を選ぶ際は、主契約で保障される入院・手術給付金の金額や支払日数、日帰り入院の対象範囲を必ず確認しましょう。また、保険料が妥当か、保障内容が過剰でないかも見極めがポイントです。

最近では、「先進医療特約」や「通院保障」などを必要に応じて追加できる保険も増えており、自分に合ったカスタマイズが可能です。入院時の自己負担額を貯蓄でまかなえるかどうかも判断基準となります。公的保障とのバランスを考えた上で、過不足なく備えることが大切です。

3.2 生命保険のおすすめタイプと選び方

生命保険は、フリーランス本人に万が一の事態が起こった際に家族の生活資金や葬儀費用の備えとして活躍します。特に家族を支える立場の場合は、必要保障額を計算し、どのくらいの保障が必要か明確にしましょう。生命保険には、定期保険・収入保障保険・終身保険など様々なタイプがあります。

定期保険はコストを抑えて一定期間大きな保障が得られる一方、終身保険は解約返戻金が貯まるタイプもあり老後資金対策になる場合もあります。ライフステージや家族構成、将来のライフプランと照らし合わせて、必要保障額と保険料のバランスを意識しながら選ぶことが重要です。独身の場合や子どもがいない家庭では、最低限の死亡保障のみで十分な場合もあります。

3.3 がん保険・傷害保険など補償強化のための保険

フリーランスにとっては、大きな治療費が発生するリスクも考慮してがん保険や三大疾病保険の加入もおすすめです。がん保険はがんと診断された際にまとまった給付金が受け取れたり、最新治療や通院治療にも対応する商品が増えています。治療スタイルの変化にあわせて内容をしっかりチェックしましょう。

また、業務や移動中の事故リスクに備えて傷害保険も検討の余地があります。フリーランスの場合は、労災保険が適用されず自分でしっかり備える必要があります。職種やライフスタイルにあわせて必要な補償範囲を確認し、無駄のない保障を選択しましょう。

保険の見直しや選び方については、生命保険文化センターの公式解説も参考になります。

4. フリーランスに人気・おすすめの保険商品

4.1 民間保険会社のおすすめ医療・生命保険ランキング

フリーランスとして安心して働き続けるためには、公的な社会保険に加えて適切な民間保険を選ぶことが重要です。 特に、収入の変動や公的保障の範囲が限られるフリーランスには、医療費や入院時の所得減少・家族の生活保障を補う医療保険・生命保険の加入が推奨されます。多くの利用者から選ばれている保険商品をランキング形式で紹介します。

4.1.1 アクサダイレクト生命

コストパフォーマンスに優れ、ネット完結型で申し込みやすい医療保険・終身保険が揃っています。 「アクサダイレクトの定期医療」は、日帰り入院から手厚く保障され、先進医療にも対応。健康状態の告知内容がシンプルで、フリーランスでも比較的ハードルが低いのが特長です。「終身医療」プランは保険料がリーズナブルかつ一生涯保障のため、長期的な安心を重視したい方に選ばれています。

4.1.2 オリックス生命

特約を自由に組み合わせて、自分だけの保障内容を設計しやすい点で人気があります。 入院・手術・先進医療までしっかりカバーする「新キュア」や、収入保障型の「ファインセーブ」など、フリーランスにありがちな収入変動リスクに対応した商品が揃っています。万が一のとき、家族を守りたい方や、働けない期間の保障を求めるフリーランスにおすすめです。

4.1.3 楽天生命

クレジットカード感覚でスムーズに申し込める利便性と、シンプルで分かりやすい保障内容が特徴です。 特に「スーパー医療保険」は、日帰り入院や短期入院も1日目から保障されるため、急な病気やけがでも安心。さらに保険料が業界水準と比べて手ごろなため、コスト重視のフリーランスにも適しています。楽天ポイントが貯まるといったメリットも人気の理由のひとつです。

4.2 社会保険との組み合わせ事例

フリーランスが社会保険(国民健康保険・国民年金)だけでは賄いきれない部分を、民間保険でどうカバーするかの実例を紹介します。たとえば、入院日額5,000円の医療保険と、最低限の終身死亡保障を用意することで、自己負担の医療費や万が一のときの家族の生活資金をカバー。小規模企業共済や国民年金基金などの公的制度と併用することで、家計への負担を抑えつつ必要十分な保障を確保できます。

民間保険選択時には、「【生命保険文化センター】令和4年度 生活保障に関する調査」など公的調査も参考になります。それぞれの保障内容や保険料を比較し、自分に合ったプランを選びましょう。

5. 料金相場とコストの考え方

5.1 保険料の目安と家計への影響

フリーランスが保険を選ぶ際、まず気になるのが月々・年間でどれくらい保険料がかかるのかという「料金相場」です。例えば、国民健康保険は自治体ごとに保険料が異なりますが、〈令和6年度の全国平均で年額約20万円前後〉とされています。国税庁:国民健康保険料について

民間の医療保険の場合、30代男性で入院日額5,000円タイプの場合、月額2,000円~3,000円がひとつの目安です。生命保険では、終身タイプの保険で月額3,000円~6,000円が相場となっています。経費として計上することで所得税や住民税の節税効果も期待できますが、家計のバランスを考慮して無理のない範囲で選ぶことが重要です。

5.2 節約しながら手厚く備えるコツ

保険料を抑えつつ将来への備えも充実させるには、次のポイントに注目しましょう。まず必要保障額を明確にし、「過剰な保障」を避けることが大切です。たとえば、入院時の1日あたりの必要額や、自分にあった死亡保障額をライフプランから算出すれば、本当に必要な保険だけに絞ることができます。

また、フリーランス協会のベネフィットプランや、県民共済、都民共済などの共済保険もリーズナブルな選択肢です。民間保険と共済を組み合わせてみる、あるいは掛け捨て型の保険を選ぶことで、保険料をさらに抑えることも可能です。フリーランス協会:ベネフィットプランも参考になります。

さらに、一定の条件を満たす保険料支払いによって「生命保険料控除」「介護医療保険料控除」などの税制優遇を活用することで、実質的なコストダウンが可能です。保険商品を比較する場合は、単純に月額・年額だけでなく、「保険料負担と保障内容のバランス」「将来の更新時の保険料」も必ず確認しましょう。

6. フリーランス向け保険に関するよくある疑問

6.1 確定申告時の保険料控除について

フリーランスが毎年行う確定申告では、支払った社会保険料や生命保険料、個人年金保険料は「所得控除」の対象となります。特に、国民健康保険料や国民年金保険料は「社会保険料控除」として、全額所得から差し引くことができます。民間の生命保険や医療保険については「生命保険料控除」として最大12万円(控除限度額)まで申告できますので、保険会社から届く「控除証明書」は必ず保管しておく必要があります。詳しい内容や必要書類については国税庁公式サイトをご確認ください。

6.2 家族がいる場合のおすすめ保険プラン

扶養する家族がいるフリーランスの場合、自身だけでなく配偶者やお子さまの保障も考慮した保険設計が重要です。まず最低限必要なのは、万が一の際に遺された家族が生活に困らないための「収入保障型生命保険」や「定期保険」です。子どもの教育資金を備えるなら学資保険も有効です。また、家族全員が医療保障に入っておくことで、病気やケガによる急な出費にも備えられるので、世帯ごとの医療保険加入状況を見直しましょう。保険会社では家族割引が適用されるプランもあるため、まとめて入ることで保険料を節約できる場合もあります。

6.3 病気・入院時の給付までの流れ

病気やけがで入院・手術となった際、医療保険やがん保険から給付金を受け取るまでの一般的な流れは、まず「保険会社へ給付金の申請」を行う必要があります。主な手続きは以下の通りです。
1. 治療後、病院で「診断書(証明書)」を発行してもらう
2. 保険会社から取り寄せた「給付金請求書類」に必要事項を記入
3. 領収書や診断書などの必要書類を添付し、提出する
書類不備がなければ、早い場合で申請から1週間程度で給付金が振り込まれることが多いです。ただし、給付対象となる条件や必要書類は保険ごとに異なるので、あらかじめ契約内容を確認しておくことが大切です。また、長期入院や高額療養費が発生した場合には、「高額療養費制度」など公的制度の利用も合わせて検討しましょう。

7. まとめ

フリーランスは会社員と異なり、自身で社会保険や民間保険を選択・加入する必要があります。公的保険は最低限のセーフティネットとなり、民間の医療保険・生命保険はリスクに応じてアクサダイレクト生命やオリックス生命などから賢く選ぶことが大切です。保障内容や保険料を比較し、家計負担と将来リスクのバランスを考えた備えを心がけましょう。